JA新集出荷場 今年4月供用開始
選別基準の統一徹底/ゴーヤー、マンゴー選果機を導入
市場の信頼向上など目指す
JAおきなわ(砂川博紀理事長)が平良野原越に建設中の野菜・果樹の新集出荷場は今年4月に供用を開始する。宮古島の4支店の集出荷場を1カ所にまとめ、選別(品質、サイズ)基準の統一を徹底することで、市場の信頼向上やブランド化につなぐ目的で建設する。敷地面積は約1万4000平方㍍。建物面積は3260平方㍍を確保した。
場所選定は「宮古島の中心付近に位置し、交通が便利な所」を主眼に行った。事業費は約6億3700万円。国が4億400万円、県が5100万円補助した。設備は、ゴーヤーとマンゴーの選果機2レーン(台)を導入する。
ゴーヤーは、機械がカメラで品質やサイズを識別。人は果傷の有無の点検や箱詰め作業などを行う。JAゴーヤー専門部会の砂川好徳部会長は「選別作業の効率化、コスト低減に結び付く」とメリットを強調した。
マンゴーはサイズだけを選別し、品質は人の目で判定する。果実一個一個の糖度測定も可能で糖度の低い果実は、機械が自動的に取り除く。作業時間が短縮されるため、消費者に届く間に発生することのある過熟防止にも役立ちそうだ。「品質の統一が産地の知名度を上げる」。JAマンゴー専門部会の垣花和典部会長はそう期待する。
カボチャやトウガン、メロン、タマネギなど船舶に積む野菜を置くスペースは、1500平方㍍と広い。インゲンを選別するスペースやオクラの保管場所も設けた。
現在、選別し箱詰めした野菜は、運送会社が4カ所の集出荷場を巡って集め配送している。今回の集出荷場統合は、集荷時間の短縮化など、流通コストの低減にも結び付く。
JAの担当者は「品質を統一する一元集出荷は、市場の信頼を高め、最終的には農家の所得向上に結び付く」と強調する。