キビ畑でまた連続不審火/新城と福北で発生
12月から計7件、警察が警戒強化
12日朝、城辺新城と福北のサトウキビ畑で相次いで出火。収穫前のキビを焼いて、それぞれ約30分後に消し止められた。けが人はいない。宮古島市では昨年12月からキビ畑で不審火が相次いで発生しており、警察や消防で関連を調べている。警察では火の気のない所から出火していることから、放火の可能性も含め現場付近の警戒を強めている。収穫前のキビ畑が燃える不審火は今年1月6日に、城辺福里と平良東仲宗根で発生。市消防本部によると、昨年12月からの不審火を含めると計7件発生している。
「新城でキビ畑が燃えている」。12日午前7時40分すぎ、現場を通りかかった地元の男性(52)から119番通報があった。
市消防署から車両3台が出動し、発生から約30分後に消し止められたが、キビ畑約1200平方㍍が焼けた。
通報した男性は「パチパチと火が燃える音が聞こえた。煙はあまり上がっておらず、最初はキビを刈り取った後の火入れかなと思った。連続不審火はニュースで聞いて知っていたが、まさか自分が住んでいる所で起こるとは」と表情を曇らせた。
この畑の所有者の男性(58)は「何十年もこの畑でキビを栽培しているが、こんな事は初めてだ。たばこの不始末がこう続くとは思えない。放火なら早く犯人を捕まえてほしい」と話した。
現場近くのキビ農家の男性は「消防のサイレンが聞こえたので、まさかと思ったが…。これでは夜も落ち着いて眠ることができない。キビ畑の見回りが必要ではないか」と不安げだった。
キビはところどころ黒く焼け焦げたあとが見られ、このままだと糖度が低下するなどの品質の低下が懸念されることから同日中にハーベスターで刈り取られ製糖工場に運ばれた。
一方、同日午前7時30分ごろにも城辺福里(福北)のキビ畑でも出火。約330平方㍍を焼いて20分後に鎮火した。
いずれのキビ畑も集落から200~300㍍離れており、辺り一帯はキビ畑が広がっている。