1番牛84万円の最高額/肉用牛初競り
2億6700万円の大商い/JAおきなわ宮古家畜市場
子牛1頭48万2600円
JAおきなわ宮古家畜市場の2014年初競りが19日開かれ、子牛1頭平均価格は48万2567円、平均キロ単価は1922円の高値取引が成立した。上場1番牛にはこの日最高額の84万1050円がついた。この結果、成牛を含む総販売額は2億6700万円の大商いとなった。前年初めて年間販売額30億円(多良間市場含む)を突破した宮古市場は、14年競りも幸先良いスタートを切った。
初競りには子牛527頭が上場され、このうち526頭の取引が成立した。1頭平均価格は前月に比べ2万2219円安だが、前年同月に比べると4万6601円高かった。平均キロ単価は前月比84円安、前年同月比は257円高。
性別1頭平均価格は去勢が50万8186円、雌は44万8559円だった。キロ単価は去勢1950円、雌は1880円となった。
競り落とされた子牛の平均体重は251㌔で、性別では去勢261㌔、雌は239㌔だった。
成牛を含む上場頭数は583頭、うち582頭の取引が成立した。平均体重は272㌔だった。1頭平均価格は46万270円、平均キロ単価は1691円とそれぞれ高値となった。
初競りは開始早々から高値取引が成立。下地敏彦市長が引いて紹介した1番牛の「和好」号の価格は歓声とともにぐんぐん上昇、最終的に80万1000円(消費税除く)まで伸びた。成立した瞬間、市場は拍手と指笛が鳴り響いた。
その後も次々と50万円以上で競り落とされる子牛が続出し、初競りの市場は終日活気付いていた。
高値の要因は全国的な素牛不足が挙げられ、しばらくはこの傾向が続くものとみられる。枝肉市場の動向が影響して単月価格は前月より下げているが、前年同月に比べると大幅に上昇しており、宮古市場は最高の滑り出しとなった。
「和好」号で80万円以上の高値をつけた所有者の砂川昌則さん(61)は「80万円以上で売るのは初めてのこと」と喜んだ。「初競りで景気を付けて、今年も畜産業界にとって良い年になることを願っている」と高値取引を期待した。
JAおきなわ宮古地区畜産振興センターの平良明憲センター長は「出鼻から80万円台の取引が成立して市場が活気付いた」と14年競りの幸先良いスタートを強調した。一方で、「牛の早出しが見られる。7カ月で出す人もいるが、8~9カ月の範囲で出すようにしてほしい」と話した。