県内初競り、高値に沸く/JA肉用牛
宮古牛の価格6番目/子牛1頭平均は48万円
JAおきなわは21日までに、県内で開かれた2014年肉用牛初競りの実績をまとめた。子牛一頭平均価格は48万6079円で前年同月比7万4108円高となり、各市場とも高値取引に沸いた。宮古市場は48万2567円で県内8市場中6番目の価格だが、前年同月の価格を4万6601円上回るなど高値を維持している。1頭平均価格が最も高かったのは伊江村で50万7833円だった。
JAは黒島、八重山、伊江村、今帰仁、南部、久米島、宮古、多良間の8市場を県内で運営している。14年の初競りは、11~20日にかけて開かれた。
枝肉価格が下がってきたことが影響し、各市場とも前回12月(一部11月)の競りに比べるとほとんど価格を下げた。1頭平均価格は前回比2万1029円安。
ただ、前年同月に比べると各市場の価格はいずれも大幅に上昇した。1頭平均価格は高い順に▽伊江村50万7833円▽八重山50万921円▽黒島49万4679円▽今帰仁49万282円▽久米島48万4807円▽宮古48万2567円▽南部47万4383円▽多良間42万3717円-。
前年同月に比べて上げ幅が最も大きかったのは黒島市場の9万8665円、久米島市場が9万6181円高で続いた。
前年同月の宮古市場は1頭平均43万5966円で県内最高価格だったが、今年は他の市場の取引がより高値で推移した。宮古、多良間市場ともに前年同月を上回ったが、上げ幅は他の市場に及ばなかった。
ただ、JAおきなわ宮古地区畜産振興センターでは近年にない初競りの高値取引を挙げて幸先良いスタートを強調している。
一方、枝肉価格の低下が素牛市場にも影響を与えている現状を指摘。牛の「早出し」も価格の低下を招く要因の一つとみて注意を促している。平良明憲センター長は、「競りに7カ月の牛を出す農家がいる。8~9カ月で出すようにしてほしい」と述べ、価格が下がる要因を自ら作り出さないよう呼び掛けている。