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社会・全般
2014年1月25日(土)9:00

来年3月に資料館開館へ/宮古南静園

企画運営委が発足/委員14人に委嘱状交付


ハンセン病資料館として改修される南静園の旧職員事務所施設

ハンセン病資料館として改修される南静園の旧職員事務所施設

 国立療養所宮古南静園(新城日出郎園長)で23日、人権啓発・交流センター(通称・ハンセン病歴史資料館)設置に向け、企画運営委員会が発足し、第1回委員会が開かれた。新城園長が委員14人に委嘱状を交付。任期は2年。委員長に氷上信廣さん(元東京の中高校長、パイカジの会代表)、副委員長に亀濱玲子さん(ハンセン病と人権市民ネットワーク宮古共同代表、市議)を選出した。2月から同園の旧職員事務所施設で改修工事が本格化し、来年3月に開館する予定。

 『宮古南静園将来構想に関する意向調査報告書~入所者・退所者への調査~』が2009年4月に発刊された。その中の短期構想で人権啓発の一環として資料館の整備が位置付けられている。

 委員会では、同センター企画運営事業実施要綱の議案が上程され、原案通り承認された。同事業は、ハンセン病問題の解決の促進に関する法律(通称・ハンセン病問題基本法)第3条の基本理念に基づき、国によるハンセン病隔離政策によりハンセン病患者であった者などが受けた被害回復が目的。

 同センターでは、二度と同じ過ちを繰り返さないために、ハンセン病差別の歴史と実情を伝え、社会的平等、基本的人権、平和の尊さなどを共に学び交流することができる施設となるよう、その企画運営をするもの。委員の任期2年は、開館後の企画運営を充実させる狙いがある。

 氷上委員長は「南静園との関わりは約40年近くになる。入園者と寝食を共にし交流を深めてきた。短い期間ではあるが一緒に頑張ろう」と激励した。

 同園の退所者で組織する宮古退所者の会の知念正勝代表は「自分たちが受けた被害が、将来同じような被害を受けることがないように頑張りたい。自分たちの経験を教科書のようにして歴史の情報を発信したい」と意欲を見せた。

 委員は次の皆さん。(敬称略)

 【委員長】氷上信廣(パイカジの会代表)【副委員長】亀濱玲子(ハンセン病と人権市民ネットワーク宮古共同代表)【委員】中村明洋(宮古南静園事務長)、知念正勝(宮古退所者の会代表)、豊見山一雄(自治会連絡員)、砂川洋子(みやこ・あんなの会代表)、新城秀人(宮古福祉保健所)、嵩里公敏(市健康増進課)、平良ヒロ子(久松中学校長)、宮川耕次(学識経験者)、又吉察(市教育委員会生涯学習振興課長補佐兼文化財係長)、上松朋子(市教育委員会学校支援地域本部コーディネーター)、国仲香織(市博物館学芸員)、島尻誠(南静園退職職員)


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