今年度の訓練終了/下地島空港
ANA、今後の計画検討中
全日本空輸(ANA)は29日、県管理の下地島空港で今年度のパイロット養成の実機訓練を終了した。全日空は来年度も同空港で訓練する場合、県に3月までに訓練計画を提出することになっている。空港関係者らは「来年度の継続訓練は、まだ明らかになっていない」と不安そうな表情で語る。伊良部住民の中には「来年2月に伊良部大橋が開通する予定なので、大橋と下地島空港をセットにした活性化はこれから。全日空は来年度も訓練してほしい」と願う人もいた。
同空港をめぐっては、既に日本航空(JAL)が経営悪化の事情から訓練を中止、撤退した。全日空は、来年度は訓練回数を大幅に減らし、継続訓練を検討中。
琉球エアーコミューター(RAC)は来月に訓練を実施する計画。一方、日本トランスオーシャン航空(JTA)は今秋以降の訓練を視野に入れ検討中。
全日空の29日までの今年度訓練状況では、パイロット養成は10機で200日余を実施した。
同空港で航空機への給油業務などを行っている会社の従業員の一人は「4月から全日空の実機訓練が無くなると、厳しい経営の見通しから全従業員20人余が半減される予定。全日空の訓練継続を祈っている」と不安げな表情で話した。