延滞金450万円を誤請求/宮古島市
税収入日を間違って入力
宮古島市が法人市民税を納期内に納付したにも関わらず収入日を誤って入力したため、本来発生しない数年分の延滞金約450万円を発生させ、財産の一部を差し押さえしていたことが29日までに分かった。市は同日、延滞金を誤って請求した医療法人祐真会宮古島リハビリ温泉病院(奥原典一理事長)に経緯を報告するとともに、事務ミスを認めて謝罪した。
市納税課などによると、同病院は2005年5月31日に法人市民税を申告納付したが、10年6月28日に修正申告し納付した。
この時に市が、同病院の納付日を修正申告日の「10年6月28日」と誤って入力したため、本来発生すべきではない延滞金が発生した。
延滞金は納税課の滞納管理システムに反映されることから、同課は同病院に対し「差押調書」を1月17日付で送付し、自動車税還付金(9500円)の差し押さえをしたと通知した。
同病院の職員が過去の領収書を調べた結果、法人市民税は期限内に納付されていることを確認。20日に市納税課に領収書を提示した。
市は21日に領収書の控えを確認し入力ミスであることが判明した。
市税務課の前里敏夫課長と納税課の垣花秀昭課長は29日、同病院を訪れ、「事務取り扱いの手違いにより、大変ご迷惑を掛けたことを深くおわびする」と謝罪した。
同病院の奥原理事長は督促状も送付されずにいきなり「差押調書」が送付されたことを指摘。「差押調書を出す前に、いつ納付されたのか入念に調べるべきだ。納税は国民の義務であり、身に覚えのない差し押さえを受けるのは不名誉なこと」と述べ、再発防止の徹底を求めた。
安谷屋政秀総務部長は本紙の取材に「今後、二度と起こらないよう確認とチェックを強化し適正な課税に努めていく」と話した。担当した職員の処分も検討するという。
市によると差し押さえした自動車税還付金については返還手続きを取っているという。