地下ダム水使用量 過去最高1969万㌧
夏場の干ばつ要因/貯水量徐々に回復
2013年1年間の地下ダムの水使用量は1969万㌧と、過去最高だった。宮古土地改良区が28日までにまとめた。夏場の塩害や干ばつが押し上げた。干ばつに伴い底を突いていた福里地下ダムの水位・水質監視施設は現在、水深1・8㍍に回復した。
福里地下ダムの満水時の水位は46㍍だが、干ばつで減り続け8月7日には、満水時より2・7㍍低下。監視施設の乾き切った底の泥には亀裂が走った。同所の水が底を突くのは、完成した2000年以降初めてだった。
福里、砂川両ダムの水位は8月19日に最も下がり福里は43・2㍍(貯水率74%)に低下。満水時水位31㍍の砂川も24・7㍍(同55%)に下がった。
28日現在福里ダムの水位は45・3㍍(貯水率91%)、砂川は26・4㍍(同66%)に持ち直した。水位は昨年8月下旬から上昇に転じ、現在まで5カ月間に福里が2・1㍍、砂川が1・7㍍上がった。
土地改良区は「地下ダムは干ばつ時には水位降下が激しくなる。一方で降水量にもよるが回復期間が長い。水需要が高まる夏場に備えるために、無駄のない適正使用をお願いしたい」と呼び掛けた。
月別の使用量は7月が562万㌧と最も多く、月平均164万㌧の3・4倍だった。地下ダムの水の揚水に使った7月の電気料金は5000万円と、平均的な年間料金1億5000万円の3分の1に上った。夏場の干ばつ被害解消のためにスプリンクラーがフル稼働し、揚水量を押し上げた。
干ばつは8月21日に台風12号が恵みの雨をもたらし、解消した。
地下ダムの水が利用されている畑地かんがい面積は4395㌶にに上った。