宮古地区 肥満割合全国の2・7倍
高血圧、糖尿病も全国上回る/保健医療協議会で報告
宮古地区の住民の肥満の割合は、全国の2・7倍(2011年度)と高い数値だったことが、6日に宮古福祉保健所で開催された宮古地区保健医療協議会で、明らかにされた。肥満は高血圧や糖尿病と関係するとされ、それを裏付けるように両疾患の割合も全国平均と比べて高かった。
宮古地区の生活習慣病の実態を示す同データは、琉球大学健康プロジェクトチームが11年度に調査を行い分析して提供した。
宮古保健所は、同実態を踏まえ具体的な生活習慣病対策を検討することにしている。
分析対象者は7808人(男性4047人、女性3761人)。
人口10万人当たりに換算した肥満(BMI指数30以上)男性の数は、1万417人(10・4%)で全国の3878人(同3・8%)=10年度現在=を大幅に上回った。女性は全国の2997人(同2・9%)を4953人(4・9ポイント)上回る7950人(同7・9%)だった。
肥満の割合は男性は40~44歳、女性は65~69歳で最も高かった。
肥満は運動不足や高カロリー食品の摂り過ぎが要因とされている。
糖尿病の10万人当たりの数は男性は全国の9360人(9・3%)より325人(0・3ポイント)多い9685人(9・6%)。女性は6002人と全国を916人(0・9ポイント)上回った。
宮古地区医師会の池村眞会長は、糖尿病の割合がかなり高いことから、健康健診で指摘されても治療していない人が多くいると指摘。仲宗根正宮古保健所長は、糖尿病の初期は自覚症状がないために病気が進んでから治療を受ける人が多いとし、今後は初期治療と治療を継続させる啓発活動が課題になると考えを示した。
人口10万人当たり換算の男性の高血圧(収縮期、140mmHg以上)は2万7945人(27・9%)で、全国の2万688人(20・6%)と比べて7257人(7・2ポイント)多い。女性は4323人(4・3ポイント)多い2万1188人(21・1%)だった。
年齢区分別の高血圧の割合(収縮期)は男性は55~59歳、女性は65~69歳が最も高かった。男性は定年の60歳を過ぎると下がる傾向。女性は60歳を過ぎても上昇している。
BMI 体重と身長の関係から算出されるヒトの肥満度を表す体格指数。体重÷身長×身長の計算式で算出する。