掃除は自分磨き「気づき」「協調性」に/宮古島掃除に学ぶ会
代表世話人は住宅情報センターの佐和田功さん、副代表世話人はアプロの宮城敏郎さん、事務局長がパラダイスプランの西里長治さん。2日午前、沖縄ブロック掃除に学ぶ会の第21回沖縄県年次大会in宮古島が宮古高校体育館で行われ、高校生150人(スポーツ部員)を含む230人が校内のトイレ16カ所の掃除に励んだ。川満健校長は開会式で「心を磨くきっかけにしてほしい。謙虚さや思いやりを学び前向きに生きるための糧としたい」とあいさつした。
掃除哲学を展開して1993年、「日本を美しくする会」を結成した鍵山秀三郎氏(80)。その運動は日本全国47都道府県に波及し、今や海外にも支部が設立され世界的反響を及ぼすようになった。現在同会の相談役。大会を開催するたびにその輪は広がり、1年間で延べ10万人余に達する参加者。「宮古島掃除に学ぶ会」は2006年、沖縄県年次大会で北中学校トイレ掃除実践が行われたのを機に結成された。その後、社内教育や学校教育に取り入れようと企業経営者を中心に活動を広めている。
宮高スポーツ部員150人が参加
大会に参加した高校生は、サッカー・野球・バドミントン・陸上・バスケット・剣道部のメンバー。それぞれの班に分かれてトイレ掃除に取りかかる。第1班は視聴覚室の男女トイレが割り当てられ、玉元武司リーダーの指示で動いた。高校生7人に一般5人。最初はトイレの中にある物すべてを外に出すことから始まる。換気扇のふた、掃除用具、トイレットペーパー、貼り物など。
それぞれの役割分担が決まると、さっそく作業開始。男子トイレに割り振られたバトミントン部の上松琉里さん(1年)と野球部の池田凛君(2年)。最初は水こしを取った後、便器に溜まった水をスポンジで取り出す作業から。紅一点の上松さんは、便器の尿石をはがす作業では息を止め、恐る恐るのしぐさ。女子トイレを担当する野球部の平山貴史君(1年)と與儀力斗君(1年)は、初めて入る女子トイレの便器をいやがることなく丁寧に洗っていた。
玉元リーダーの指示で、一つ一つの作業が完了し、いよいよ床磨き。タオルで丁寧に水気を取り、最後は器具洗い。バケツを囲んで並ぶ様子は、すでにチームワークを発揮していた。約2時間かけて掃除したトイレは、明るく広く見えた。生徒たちの表情も満足感と達成感に満ちていた。役員らと見回りに来た鍵山相談役は、自らも便器に手を突っ込んで掃除の様子を確認していた。