エコの島をアピールへ/環境モデル都市行動計画
条例制定し推進/策定委が最終案を承認
次期環境モデル都市行動計画策定委員会(委員長・堤純一郎琉球大学工学部教授)は10日、市役所平良庁舎で第3回委員会を開き同計画の最終案を承認した。計画案はバイオ燃料や太陽光、電気自動車などを活用した「エコアイランド宮古島」のブランド化を目指す方向を示した。同計画は推進条例を制定し関係者の協力体制を構築して推進する。
計画は地球温暖化対策と地域産業振興を目的に策定した。計画の期間は14~18年度までの5カ年間。今回の計画は09年の環境モデル都市認定に伴う行動計画が5年単位の短期計画になっているため、1期目の実績を踏まえ新計画を策定することになった。
行動計画では、2003年を基準とした二酸化炭素排出量を、2030年までに約40%、2050年までに約70%削減する目標を掲げた。
計画の3本柱には①サトウキビ(副産物の糖蜜からバイオ燃料製造)などの地域資源を活用した島しょ型低炭素社会システムの構築②市民のエコアクションによる美ぎ島づくり③エコアイランド宮古島の形成による観光・交流の促進-を据えた。
具体的な取り組みには「エコアイランドに資するエコアクションへのインセンティブ(表彰やエコポイント)付与」や「電気の見える化を通じた省エネと需要抑制」「植物工場の導入」-などを組み込んだ。
計画概要説明後は、計画の推進方法について意見交換した。
委員の一人は行動計画の実践に伴い市民の意識がどう変わったかを調べるアンケート調査の実施を提案。別の委員がCO2削減への「J-クレジット」活用を提言したのに対し、大金修一エコアイランド推進課長は住宅用太陽光発電システム設置補助金を活用した世帯を対象にCO2削減量をクレジット化し、売却する方針を計画に示していることを説明した。
J-クレジット CO2排出削減量を国がクレジットとして認定する制度。低炭素社会実行計画の目標達成などに活用可能。