親族集い祖先供養/旧十六日祭
今年1年の健康祈願/紙銭焼き、重箱料理供え
旧暦の1月16日に当たった15日、祖先を供養する沖縄の伝統行事「旧十六日祭(ジュウルクニツ)」が市内の墓地などで行われた。一族の墓前に家族や親戚らが集まり、祖先に家族の近況を報告するとともに、向こう1年間の健康を祈願した。
「旧十六日祭」は、亡くなった先祖が暮らす後生(グソー)の正月とされる旧暦1月16日に、宮古や八重山地方を中心に行われている行事で、一族の墓に親族が集まり、後生の金とされる紙銭(カビジン)を燃やし、線香をたき、重箱料理などを供えて祖先を供養する。宮古島ではこの日のために、沖縄本島などから帰省する人も多い。
今年は土曜日に当たったこともあり、市平良の袖山墓地公園では例年より早い正午前から、多くの供え物を手にした家族連れらが訪れ始めた。
事前に清掃し清められた祖先の墓に親族が集まると、料理や紙銭を供えた後、全員で手を合わせ、昨年から1年間の家族の様子を報告したり、向こう1年間の健康などを願って拝んだ。
兄弟や子供、孫、親戚ら約20人と訪れた嵩原安雄さん(72)=平良=は、「旧十六日には毎年、家族全員で墓参りに来ていて、隣が親戚の墓なので一緒に拝んでいる。今年1年も家族全員が健康であることと、昨年生まれた7カ月になる孫がすくすく育つことを願って拝んだ」と語った。