行雲流水
2014年3月13日(木)8:55
「観光客誘致」(行雲流水)
かつて本市の観光協会は宮古島観光の発展活性化に役立てるべく本土の大手旅行代理業者の職員を招いたりした。皆さんを島内観光の要所に案内し各位から率直な助言や提言等を得るための取り組みだった
▼東京・大阪はもとより北は宮城県から南は福岡県におよぶ全国13の都府県から一挙に30数名もの関係職員が来島。宮古島観光の要は「青い海」「白い砂浜」「豊かな人情」だと異口同音に強調した
▼その昔旧平良市の「地域づくり百人委員会」が市民や本島・東京・関西の宮古郷友会会員を対象に宮古島についてアンケート調査を行ったときも宮古島の宝は「海・空・砂浜」だと54%もの回答を得ている
▼記述式アンケートでは77%が「手つかずの海岸線と白い砂浜は将来も残してほしい」と回答。本土の大手代理業者も「開発優先による宮古島の自然破壊や観光の目玉消滅を憂う」と直言した。二昔も前のことである
▼これらの声は貴重な〝先見の声〟として真摯に対応すべきだったが護岸工事とかで島内の砂浜の多くは様変わりした。本来の姿で残っている美しい砂浜は一部を除き大半は特定企業に囲われている
▼そしてただ今市街地では時流に乗ってすさまじい勢いで道路拡張工事が進んでいる。新設道路は整然として目を見張るが〝駐車場通り〟と揶揄される拡張済み道路さながらに変貌するようでは市街地の経済的活性化には?符がつく。宮古島には事前の対応は威勢がよくても将来への思索や展望は深まりにくいのか事後〝後の祭り〟となることが多すぎる。