小型EV試作車を披露/宮古島市
ブランド車製作始動/新たな産業創出に期待
宮古島市(下地敏彦市長)は27日、2012年度から関係団体と連携し進めてきた、市小型電気自動車事業化モデル実証事業の試作車完成披露式典を市平良庁舎1階ロビーで行った。小型電気自動車(小型EV)の試作車は、ものづくりネットワーク沖縄が設計。宮古島で組み立てた。この事業は島しょ型スマートコミュニティー実証事業の一環として取り組まれており、製造業のぜい弱な宮古島における人材育成、知見蓄積や小型EV製造を通した新たな産業創出などに期待が持たれている。市は14年度に宮古島オリジナル車両の製作と走行、試験を目指す。
試作車は、電気モーターを動力源とする原動機付四輪車(通称・ミニカー)。1回約4時間の充電で80㌔ほどの航続距離があり、最高時速は60㌔。
式典では、下地市長をはじめ真栄城徳彦宮古島市議会議長、ものづくりネットワーク沖縄の金城盛順代表理事、市小型電気自動車製作協議会の富山忠彦会長が試作車の除幕を行った。
この事業は市が実施主体となり、島内の宮古島工作倶楽部や自動車整備振興会宮古支部、宮古工業高校などがで構成する、市小型電気自動車製作協議会を立ち上げ、取り組んできた。
下地市長は「宮古島が造ったEV。この小型EVで島中を走り回るという夢を持ってこの事業を始めた。これから市民の意見や実際に乗った感触を確かめながら、よりよい車に仕上げていきたい」とあいさつした。
真栄城議長は「2014年度には本格的な小型EVを製作する。宮古島ブランドの小型EVで環境モデル都市宮古島をPRできると期待している」と述べた。
金城代表理事は「次年度は自分たちで基本的な設計をし、宮古島産の車を造りたいと聞いている。この車を見て、物づくりに携わっている人たちの自信につながることを期待したい」と話した。
この事業は▽全島エネルギーマネジメントシステム実証事業(すまエコ)▽来間島再生可能エネルギー100%自活実証事業とともに島しょ型スマートコミュニティー実証事業の一環として取り組みが始まった。