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行雲流水
2014年4月8日(火)8:55

「高校の入学式」(行雲流水)

 昨4月7日、県立高等学校の入学式が一斉に行われ、新入生たちは、希望を胸に、高校生活を始めた

▼高校時代は心身が飛躍的に発達を遂げる、人生で最も重要な時期である。彼らは学校生活で、自然や社会、人間について学び、専門の知識や技能を身につける。また、身体と意志を鍛え、情操を深め、人間的に生きる構えの基礎を培う

▼時は国際化と情報化の時代。求められる高度な学習にはそれなりの努力を必要とする。彼らには日々成長する喜びとともに、不確かさの故の不安も伴う。自意識に目覚める多感な彼らが人生を共感できる友を求めるのは必然である。友は方言でドゥス。ドゥスの語源は同志。彼らは学校生活全般で、ともに切磋琢磨し合って向上する同志である

▼親や教師は、生徒の能力を信じ、大きな期待をかけて激励したい。「人間は期待された通りに成果を出す傾向がある」からである(ピグマリオン効果と呼ばれる)。親や教師から受けるよき影響で肯定的なセルフ・イメージを持たせるようにしたい。「人生で起きる全てのことがセルフ・イメージの影響を強く受ける」と言われている(ドクター・モルツ)

▼すべての生徒が、それぞれに人生を背負っていく。その尊厳性を踏まえて、教師は教科と人間の発達についての専門家として、生徒の可能性を十分に開花させてほしい

▼ナチスの弾圧下の厳しい時代にもルイ・アラゴンは詩の中に次の言葉を残している。「教えるとは希望を語ること。学ぶとは誠実を胸に刻むこと」

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