JA新集出荷場が供用開始/関係者集い落成式典
野菜、果樹の流通拠点/農家所得の向上に期待
JAおきなわ(砂川博紀理事長)が平良野原越に建設した「宮古地区農産物集出荷場」の落成式典が14日行われ、大勢の関係者が青果物流通拠点の供用開始を祝った。宮古島のJA4支店(平良、城辺、下地、上野)の野菜・果樹集出荷場を1カ所に集約した施設。新施設の稼働は、品質やサイズの選別基準統一を従来以上に徹底し、ブランド化を促進すると注目を集めている。事業費は6億300万円(国補助3億8300万円、県補助4700万円、JA負担1億7200円)を投じた。
敷地面積は1万4267平方㍍、建物面積は3260平方㍍。
作業場はゴーヤーやマンゴー、インゲン、オクラなどの航空貨物を扱う「空便エリア」と、カボチャやトウガンを中心とした船舶貨物専用の「船便エリア」に分けた。
空便エリアにはマンゴーとゴーヤーの選果機を2レーン設置した。両品目ともに1日当たり最大10㌧を処理可能。同機は形や大きさを識別するカメラや糖度センサーを備え、機械の目で品質や大きさを正確に判定する。
新集出荷場は昨年9月30日に着工し今年3月15日に竣工、同日落成式となった。
席上、砂川理事長は「新集出荷場は共同選別の厳格化や効率的な集出荷体制を構築し、ブランド化や農家所得の向上に結び付く」と効果に期待を込めた。
宮古地区野菜・果樹生産出荷連絡協議会の池間義光会長は、新集出荷場の供用を機に、念願の販売額目標10億円の早期達成に「総力を挙げて取り組む」と決意を新たにした。
下地敏彦市長は新集出荷場は従来の各施設の老朽化や地下ダムの水を活用した施設園芸品目の生産拡大に伴う集荷スペース不足に対応したものと評価。新施設が野菜、果樹の生産拡大を後押しする力になるよう願った。
幸田淳内閣府沖縄総合事務局農林水産部長や山城毅県農林水産部長が祝辞を述べ、新施設の流通拠点としての機能発揮や一元集荷による宮古産野菜、果樹の市場評価の向上を祈念した。
施工業者への感謝状贈呈やテープカット、施設案内に次いで、祝賀会が行われた。市議会の真栄城徳彦議長らが乾杯の音頭。舞台では、華やかな余興が披露された。