行雲流水
2014年4月19日(土)8:55
「トライ大会」(行雲流水)
竹には節があり、それがしなることで衝撃を緩和する。これが竹の強さの秘訣だ。節は人生にも例えられる。経験やさまざまな苦しみ、喜びを体験することで節目を増やしていく。節目を多く経験する人ほど強いといわれるのもそこにあるのだろう
▼節目はまた、物事を改めて見つめ直す機会にもなる。これまで続けてきたことを再確認する。次への目標を立て、達成するために努力する。新鮮な気持ちにもなれる
▼全日本トライアスロン宮古島大会が回を迎える。記念大会として、これまでにない盛り上がりが期待されている。総合優勝者には内閣総理大臣杯が授与されるという。名実ともに日本一の大会となる。最初にこの杯を手にする人は誰なのか。あすが待ち遠しい
▼1985年の第1回大会には241人が出場した。回を重ねるごとに申込者が増え、今や定員1500人は「狭き門」となっている。定員枠や出場者の年齢拡大など要望も多い。「宮古島大会に出たい」。国内外選手たちの憧れる大会にまで成長した
▼安全な運営、景色の良さも人気だが、忘れてはいけないのがボランティアや市民の応援だろう。ゴールした選手たちが口にするのは統制の取れたボランティアの活動や、熱い声援ばかりだ
▼そのボランティアの確保が年々厳しくなっているという。大会存続を左右することだけに大きな課題だ。少子高齢化も要因だろうが、長時間にわたるボランティアにも無理があるのではないか。節目の年に皆で工夫を出し合い未来永劫につなげたい。