12年宮古の漁業 生産額は7億800万円
15年間で3分の1に減少/担い手育成、確保が課題
県宮古農林水産振興センターが発刊した2014年版の「宮古の農林水産業」によると、12年の漁業生産額は7億800万円で、前年の8億500万円と比べ9700万円(12%)減少した。漁業者の高齢化が年々進み、15年間で3分の1減った。今後に向けては、担い手の育成・確保を喫緊の課題に挙げている。
宮古島周辺は黒潮の流れに隣接しているため漁場が近く、水産業の立地条件に恵まれている。漁業技術はパヤオでの漁やカツオ一本釣り、底魚一本釣り、タカサゴ類を中心とした追い込み網、銛突き漁など伝統の漁法を引き継いできた。宮古地区の12年の生産量は1683㌧で、県全体1万5100㌧の11%を占めた。
漁種別生産額は魚類が2億8000万円、水産動物(養殖除く)2700万円、貝類200万円。海面養殖業ではクルマエビ2億4300万円、モズク9600万円、海ブドウが5600万円だった。
養殖を除く魚種別の漁業生産額は、最も多かったのがキハダマグロの9766万円。カツオの3715万円、タカサゴ類3468万円、マチ類1746万円、ハタ類1593万円、ブダイ類1446万円、ソデイカ1271万円などが続いた。
総生産額の推移を見ると1998年に22億3700万円だったものが07年には11億3500万円に半減。10年は7億1800万円と10億円を割り込み、12年の7億800万円は過去15年間で最低だった。
宮古地区には宮古島漁協、伊良部漁協、池間漁協の3漁協があり、13年3月末の組合員数は正組合員266人(前年比16人減)、準組合員が762人(同28人増)。高齢化による漁業者の減少に伴い、正組合員数は減る傾向にある。