水難事故に注意を/事故防止推進協
パンフ配り呼び掛け/本格的海のレジャー到来で
本格的な海洋レジャーの季節を迎え、水難事故ゼロを目指し、2014年水難事故防止海浜パトロール(主催・市水難事故防止推進協議会)の出発式が30日、市平良庁舎で行われた。式後に、宮古島署、宮古島海上保安署や観光協会、市役所など関係機関やホテルなどの職員約20人が3班に分かれ、海浜などをパトロールし、水難事故に注意するよう、パンフレットを配布し広報活動を実施した。
参加者は与那覇前浜、池間島、砂山ビーチや吉野海岸、新城海岸などで、同協議会が作成したシュノーケリングや海に入る際の注意点などを記したパンフレットを観光客らに配布し、海洋レジャーを楽しむ際には注意するよう呼び掛けた。
2013年に宮古島署、宮古島海上保安署が取り扱った、宮古島の海洋レジャーの水難事故による死者は2人だった。同協議会提供の資料によると、県内では昨年59件の水難事故が発生し、死者・行方不明者の数は33人だった。
また、県内の月別の水難事故の発生状況は、夏休みや夏の観光シーズンになる6~9月が多く、昨年の7~8月の発生件数は16件(前年同期比9件減)。このうち死者・行方不明者は9人(同1人減)だった。
パトロール出発式で同協議会の会長を務める下地敏彦市長は「ゴールデンウイークが始まった。宮古島では海洋レジャーが各所で楽しめる半面、常に水難事故の危険性が懸念される。悲惨な事故が無くなるよう、なお一層のパトロール強化に努めなければならない」とあいさつした。
水難事故は夏場にかけて多く発生している状況を踏まえ、県警本部は4月25日から8月31日までの129日間を「水難事故防止運動期間」と定め、海浜のパトロールなどを強化している。
宮古島署の平安座悟副署長は「楽しいレジャーが悲しい結果にならないためにも、家庭や地域などで水難事故防止の意識を高めてほしい」と述べた。
宮古島海上保安署の中村潔次長は「このパトロールを機会に、水難事故ゼロを目指して頑張ろう」と参加者に呼び掛けた。