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環境・エコ
2014年5月1日(木)9:00

オニヒトデ2万4000匹駆除/美ら海連絡協13年度

ダイバーら延べ340人参加

 宮古島美ら海連絡協議会(会長・粟國雅博宮古島漁協組合長)が2013年度に駆除したオニヒトデは2万4224匹に上ることが、30日までに分かった。駆除は38日間行い、ダイビング事業所の職員らが延べ340人繰り出した。

 オニヒトデはサンゴを食い荒らしている海の有害生物。駆除は刺傷によるアナフィラキシーショック死事故(12年4月)も発生したことから、人体への被害防止を第一の目的に行った。

 駆除作業は訪れる人の多い伊良部島や下地島のダイビングスポット、海中公園、砂山ビーチ沖などに集中。作業の成果でサンゴの食害は抑制され、観光資源として景観を保っているという。

 ただ狩俣武則同連絡協議会事務局長は「駆除しても別の場所から移動してきている」と述べ、人海戦術での駆除には限界があるとの見方を強調した。

 宮古島周辺海域では、04年に大量発生が確認された。その後ダイビング業者や漁協、同連絡協議会が宮古島周辺全域で駆除を行ってきたが、全体的には減っていないという。

 美ら海連絡協議会は2008年2月、ダイビング団体と海面利用協定を締結した。協定に基づき、ダイバーらは、協議会発行の美ら海協力券(1枚500円)を購入し、ダイビングを楽しむようになった。

 13年度は前年度より3060枚多い2万6760枚販売し、金額は1338万円となった。駆除費にはこの中から、47万3000円を充てた。行政からの受託事業費は624万7000円だった。

 サンゴ礁は「魚のゆりかご」ともいわれる。栄養が豊富で、魚のすみかにもなるサンゴ礁を守るオニヒトデ駆除は、漁業資源の保護も大きな目的にしている。

 アナフィラキシーショック 特定の起因物質により生じた全身性のアレルギー反応。重症になると血圧低下や呼吸困難などを伴うアナフィラキシーショックという状態になり、重い場合は心停止や酸素欠乏で死に至る。


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