社会・全般
2014年5月7日(水)9:00
竹串通したごちそう/多良間の「じゃんきむぬ」
スラブ打ちで振る舞う
【多良間】コンクリートミキサー車などで生コンを新築中の屋根に送って仕上げる上棟式の一種「スラブ打ち(コンクリートスラブ打設)」が3日、村内で行われた。建築主が昔ながらの習わしで、竹串(たけぐし)でピサパンビン(天ぷら)、揚げ豆腐、豚の三枚肉、結びコンブを刺し通して振る舞った。参加者らは、懐かしそうに竹串のごちそうを食べていた。
多良間方言では、竹串でピサパンビンなどを刺したものを「じゃんきむぬ」と言っている。スラブ打ちの時だけに提供される豪華な料理という。
由来は、建築大工が工事現場の屋根で昼食時間になっても忙しく、庭に降りて来て食べる余裕がないことから竹串でごちそうを刺して差し上げたという伝えもある。
また昔は食器類が少ないため、竹串でごちそうを刺し通して振る舞ったとも言われている。
この日、スラブ打ちが行われた家では、祝いに訪れた来客は「じゃんきむぬ」でもてなした。