不法投棄、依然最悪/宮古島市12年度末
県全体の63%占める/残量1592㌧、大掛かりな撤去検討
宮古島の環境を守り育てる市民協議会の第4回会議が14日、市役所平良庁舎で開かれ、県内不法投棄ごみの実態が報告された。2012年度末現在の重量で宮古島市の不法投棄ごみは1592㌧、県内で確認された全量2526㌧に占める割合は63%で依然ワーストの結果となった。市は「ごみゼロ」を目指し、単費処理も視野に大掛かりな撤去作業の検討に入った。
会議で示された12年度末現在の資料によると、1000㌧以上の不法投棄ごみは宮古島市のみだった。県内保健所管内別に各地の重量をみると▽北部521㌧▽南部179㌧▽中部137・9㌧▽八重山54・1㌧▽中央42㌧-と続く。
県内で確認されたごみの全量に占める割合は、宮古島市を除いて北部が2桁の20%台、そのほかの地区は1桁だった。宮古島市は前年の89%に比べると比率は下がったが、依然60%を超える高い割合となった。
市の不法投棄ごみの残量1592㌧は城辺保良の崖下2カ所にある。いずれも断崖絶壁の現場で「撤去は困難」とされてきた。
だが、市はごみゼロを実現するとともに、県内ワーストからの脱却を図るべく撤去の検討に入った。業者と相談しながら、崖下に何年も積み上げられたごみの撤去方法を模索する。
会議に参加したメンバーは不法投棄ごみの撤去に向けた方針に賛同。不法投棄防止の啓発活動と、ごみのない宮古島の実現に向けて決意を新たにした。
そのほか会議では、今月25日に大規模な清掃活動を行うことを決定。午前中に下地地区で実施する。
宮古島の環境を守り育てる市民協議会(議長・平良哲則生活環境部長)は、宮古島市や小学校校長会、保育士会、観光協会、婦人連合会、青年会議所、老人クラブ連合会、森林組合、学区および自治会の代表らで構成している。
設置の目的は環境保全や公共衛生の向上に資すること。ごみの撤去、不法投棄防止の啓発、清掃活動に関する協議、実践を行い、ごみのない地域社会の実現を目指している。