農水基盤整備予算86億円/14年度宮古
県全体の3割占める/かんがい、圃場に9割計上
県宮古農林水産振興センターと宮古島市、多良間村を合わせた宮古地区の2014年度農林水産基盤整備事業の当初予算は前年度当初と比べ4・7%減の82億7300万円となった。13年度補正の4億600万円を加えた総額は86億7900万円で、県全体予算の3割を占める。主要事業の圃場整備やかんがい施設整備などを行う農業農村整備事業には全予算の9割以上の80億1200万円を計上した。前田幹男県農林水産振興センター所長が26日、記者発表した。
圃(ほ)場整備は地中の岩を取り除いて耕土を深くし、四角形の広い区画に整理する事業。地力アップや機械化促進による土地生産性向上を目的に復帰以降、本格的に行われるようになった。
14年度は県営、市村営合わせて110㌶の整備を予定し、同年度末の整備済み面積は6060㌶を見込む。整備を要する面積1万502㌶に対する整備率は57・7%に達する見通しとなった。
圃場整備や同事業とセットでかんがい排水事業を行う14年度の新規採択地区は城辺の「ウズラ嶺」(48・9㌶)や平良の「増原地区」(46・8㌶)など8地区が認められた。
圃場整備はスプリンクラーを整然と整備し、かんがい用水(地下ダムの水)の効率的なかん水を可能にすることも目的とする。
14年度の整備は170㌶を予定。同年度末までの整備済面積は7600㌶に達し、要整備目標1万700㌶の65%に散水できる見込みだ。
国営宮古伊良部地区かんがい排水事業関連の県営かんがい排水事業(圃場とかんがい末端施設整備)では42億3000万円、圃場整備のみに8億円を予算措置した。
農林水産基盤整備事業費86億7900万円の内訳は県営分が56億2300万円(構成比64・7%)、市村営分が30億5600万円(同35・2%)。同事業は①農業農村整備事業(80億円)②治山・造林事業(1億8000万円)③漁港漁場整備事業(4億8000万円)-の3分野に区分される。
防風林整備は新規に来間北(68・7㌶)など2地区が採択された。