小中一貫校統合を要請/伊良部地区
市教委に伊良部小PTA
市教育委員会(宮國博教育長)は、伊良部地区の学校規模適正化についての説明会を7日、伊良部公民館で開催。その中で、伊良部小学校PTAは、伊良部、佐良浜の小中学校を統合し2017年度に小中一貫校として開校させることなどを求める嘆願書を提出。それに対し、賛同する意見や、「伊良部、佐良浜で足並みをそろえるべき」など地域全体の意見集約を求める意見などが挙がった。
伊良部小・中学校と佐良浜小・中学校を小中一貫校に統合し17年度に開校させる案は「伊良部島の新しい学校をつくる会」が5月7日に市教育委員会へ、その実現を要請。伊良部小PTAによる嘆願は、それに呼応する形で、①小中同時期の統合による小中一貫校の実現②幼稚園の午後の預かり保育の実現③2017年度の開校-の3点を要請しているもので、同PTAから宮國教育長に手渡された。
それに対し、佐良浜中学校PTAの女性から、「伊良部と佐良浜で足並みをそろえられなかったのか。佐良浜の話し合いを待って進めることはできなかったのか」と質問。伊良部小PTAで「つくる会」のメンバーでもある男性は「まずは伊良部から頑張ってみようと話を進めた。子の成長は早く、待てないと考えアクションを起こした」と経緯を説明した。
年度開校の実現性について、宮國教育長は「残された時間は多くない。相当量の中身の検討や予算確保などの作業が出てくる。早めに方針の見直しをしないと次の作業に進めない」と、まずは現在、委員会が示している「佐良浜中と伊良部中を年度までに統合する(新設)」という基本方針を早急に変更しなければ厳しいとする考えを示した。
基本方針を早急に変更し、17年度開校を求める意見が挙がった一方で、「統合のメリット、デメリットを検証して議論をする場が必要」や「最近の報道で一貫校の案を聞いた。詳しい情報を知らない保護者も多いので、今すぐ決めてというのは違うと思う」などの意見も出された。
宮國教育長は「委員会としては決断を早くしなければならないが、議論を尽くすことも必要。ただ、委員会として判断をした上で、議論を深めていくという方法もあると思う」と語った。
教育委員会では9日に臨時委員会を開き、これまでの地域住民から上がった意見や要望などをもとに、伊良部地区の学校規模適正化の基本方針見直しについて検討を行う。