宮古島産マンゴー/市が認定シール販売
偽装防止、ブランド化促進/きょうから受付開始
2008年の産地偽装事件を受けて、宮古島市が島内産マンゴーを認定するシールを販売する。生産者限定で販売し、産地偽装を防止するとともに差別化を促進してブランド化を目指す。きょう19日から市農政課で購入の受け付けを開始する。
産地偽装は、島内産マンゴーの信用失墜を招くとして市や産地協議会が対応策を協議してきた。その結果、認定シールの張り付けを考案。「宮古島産」を認定することで産地偽装の再発を防止し、市場に「安心と信用」を提供できるとして事業化を推し進めた。
シールを購入できるのは、マンゴー生産農家およびマンゴー生産組合に限定した。市内の農地で生産されたマンゴーを対象とし、購入を希望する農家は申請書に関係書類を添付して市に提出する。
申請を受けた市の調査員が生産農家のハウスで現地調査などを行い、基準に達していれば認定を決定する。
課題に挙がるのは品質の不統一。認定の基準で品質面を問わないため、品質がばらつくと市場や顧客評価に与える影響が少なからず懸念される。
販売するシールは果実用と化粧箱用の2種類。市が提示している単価は、果実用の1シート(50枚)が90円で100シート(5000枚)は7500円に設定した。化粧箱に張り付けるシールは1シート(20枚)80円、2000枚の100シートは6500円。
18日には上野農村環境改善センターで説明会があり、農政課の職員が認定制度の規程を説明した。冒頭、村吉順栄課長は「08年の産地偽装対策の一環として認定シールに取り組んだ」と強調。「強制ではないが、できればこのシールを活用して偽装を防止し、他地区産地との差別化を図り宮古島産マンゴーのブランド化につなげていきたい」と話し、会場の生産農家に理解と協力を求めた。
生産農家はおおむね理解を示し、単価や手続きの面で質問を繰り返していた。
詳細については市農政課(電話76・6840)まで。