伊良部は小中一貫校に/学校規模適正化
市教委、一部見直し可決
17年度に新設 来月統合協議会発足へ
市教育委員会(宮國博教育長)の定例会が26日、市役所城辺庁舎で行われ、今月9日の臨時会で継続審議となっていた学校規模適正化基本方針の一部見直し案について協議し全会一致で可決した。これにより、2017年度をめどに伊良部と佐良浜の小中学校を統合して小中一貫校を新設し、幼稚園については預かり保育を実施することとなった。
今回の基本方針見直しにに伴う伊良部、佐良浜地区の住民を対象にした説明会は来月3日午後6時半から伊良部公民館で行われ、同8日には今回の定例会で設置要項が可決された「統合推進協議会」を発足させる予定となっている。
小中一貫校の新設については、「伊良部島の新しい学校を作る会」(長濱国博会長)が先月、市教委に要請し、さらに伊良部小PTAからも今月7日に市教委に嘆願書が提出されていた。
9日の臨時会は地元のこうした要望を受けて基本方針の一部見直し案が提案されたが2人の委員から「佐良浜地区の住民の意見をもっと聞く必要がある」などの意見が出され継続審議となっていた。
市教委によると、9日の臨時会以後に佐良浜小と中学校のPTAがアンケート調査を実施。小中一貫校の新設について賛成が47%、反対が30%、どちらともいえないが%となったことが報告された。
実施したアンケートは、保育所、幼稚園、小学校、中学校の保護者を対象に255枚を配布し、回収枚数は76枚(回収率29・8%)だった。
そのほか、25日に行われた佐良浜小と中学校のPTAによる役員会では参加人数が少なかったものの参加した15人中13人が賛成となったことなども報告された。
佐良浜地区の意向を踏まえて、市教委では再度それぞれの委員が見解を述べ、中高一貫校を新設するとする基本方針の一部見直しについて全会一致で可決した。
今回の定例会は「伊良部島の新しい学校を作る会」のメンバーも傍聴。可決を受けて長濱会長は「可決されたことを喜んでいる。伊良部大橋が架かったら伊良部は人口が減ると言われている中で、新しく誕生する学校は他から児童生徒を呼び込めるような学校になってほしいと思う」と述べた。
見直し前の基本方針は昨年4月に見直しされたもので、伊良部地区については佐良浜中と伊良部中を2019年度までに1校に統合し、伊良部、佐良浜の両小学校については「児童数の推移や中学校の結果を見守り、統合の時期ついて速やかに決定する」となっていた。