遊泳中の観光客2人死亡/砂山ビーチ
台風余波で流される/今年に入り4件5人
10日午前11時20分ごろ、平良字荷川取の砂山ビーチで遊泳中の男性観光客3人がおぼれた。3人は近くにいた男性2人が救助し、救急車で市内の病院に運ばれたが、うち2人は死亡が確認された。おぼれたもう一人の男性は、命に別条ない。宮古島署が事故の発生原因を調査している。
宮古島署によると死亡したのは神奈川県に住む地方公務員の村田昌雄さん(49)と同杉原博士さん(50)=職業調査中。村田さん夫妻と杉原さんら友人2人の計4人で遊泳していた。最初におぼれた男性を助けに行った村田さんと杉原さんが死亡した。
現場は波打ち際から約30㍍の沖合。同海域は台風8号の余波でうねっていた。 救助に当たったシュノーケリング用品レンタル業の男性によると、「おぼれている。助けてくれ」と女性の声が聞こえた。
男性がサーフボードで現場に行ったところ、死亡した男性はうつぶせの状態で浮かんでいた。観光客が別の男性(死亡)を救助。レンタル業の男性が再び現場に引き返して救助した男性は、一命を取り留めた。
レンタル業の男性は「(観光客と)連携プレーで救助したが…」と肩を落とした。
村田さんは午後零時31分、杉原さんは午後零時43分にそれぞれ死亡が確認された。
宮古島海上保安署によると管内では今年に入って今回を含め4件の水難事故が発生し、5人死亡した。
宮古島は本格的な海のレジャーシーズンを迎えた。10日は波浪注意報が発表されていたが、砂山ビーチには多くの観光客が見られた。
市水難事故防止推進協議会(下地敏彦会長)は①天候が悪い時、波が高い時、体調が悪い時は海に入らない②子供だけの遊泳はさせない-などの防止対策を呼び掛けている。