煙突から消石灰が排出/市クリーンセンター
装置故障「人体に影響ない」
市クリーンセンターの煙突から排出されたと見られる細かな白い灰が、車両のフロントガラスに積もるなどの被害が出ている。同センターによると、焼却灰が飛び散らないように固める消石灰という。老朽化による集じん装置の故障によるもので、同センターは「人体には影響はない」と話しているが、付近住民は「これでは生活できない」と早期の改善を求めている。
現在、同センターは二つある炉のうちの一つを止め「スロー運転」で消石灰の排出を最小限に押さえているが、新しい部品が届いて元に戻るのは8月中旬ごろになるという。
クリーンセンターから直線距離にして約200㍍先にある修理工場の従業員によると、1カ月前から煙突から出る白煙がひどくなり、庭に止めてあった車のフロントガラスに細かい白い灰が積もった。
風向き次第では洗濯物は干せず、家の窓ガラスも締め切る状態という。
従業員は「預かった車を納品する場合は、納品直前に洗車しなければいけない」と話した。
また「建設機械に会社名を入れようと看板屋を呼んだが、思うようにペンキで書けなかった。目に見えない灰が機械に付着していた可能性が高い」と語った。
特に14、15の両日がひどかったと言い「家の周囲には白い霧が掛かったようだった」と話した。
近くにある宮古厚生園の男性職員も両日の午前8時30分ごろ、白い煙のようなものが漂っているのを確認。「どこかで野焼きをしていると思った」という。
市環境衛生課の宮国克信課長は「周辺住民には迷惑を掛けている」としながらも、毎日運び込まれるごみの焼却を全面的に止めるわけにはいかないことを説明。「最大限努力して排出を最小限に食い止めていきたい」と理解を求めている。
故障している装置は「バグフィルター」と呼ばれるもので価格は1400万円という