「農家に優遇措置を」/県議会
台風8号被害で座喜味氏
【那覇支社】台風8号に伴う県内農水産物や施設の被害総額が15日現在(速報5報)で30億8200万円見込まれると県農林水産部の山城毅部長が16日、県議会経済労働委員会(上原章委員長)で発表した。
その中で、宮古地区の被害額は3億661万円。うちサトウキビが倒伏や葉片裂傷などで2億5100万円、面積・量は4907㌶の1万1622㌧となった。
オクラなどの野菜が2292万円、マンゴー、バナナの果樹が1040万円、ビニールシート・ハウス破損が400件で2000万円、林業が防草シートのはく離や倒木で230万円、水産業では海ブドウ養殖施設などの破損が4件で52万円となり、畜産・施設の被害は報告されていない。
委員の座喜味一幸氏は今回の台風8号が激甚災害の指定対象になるのか質問した。
山城部長は「指定になるのかは国の方で発表する。早急に情報収集して対応するが、今のところ報告はまだ聞いていない」と話した。
また、座喜味氏は「農業共済は施設には適応されるが、ハウスのマンゴーやゴーヤーなどの内作物への適応が充実していない。改善する必要があるのでは」とただした。
山城部長は「内作物も(施設と)同様に共済の対象になる。ただ、農家の掛け率が低いのが現状。今後は農家に説明して共済制度の周知を図りたい」と説明した。
さらに、座喜味氏が「(農林漁業)セーフティネット資金を活用した無利子・無担保に近い一定額の融資ができるよう速やかに取り組んでほしい」と要望したのに対し、「関係部局と調整しながら、そういう方向でできるように検討したい」と、前向きな考えを示した。