アララガマ魂見せたい/市こども劇団
初の東京公演へ意欲/郷友も協力、チケットほぼ完売
宮古島市こども劇団が26、27の両日、東京で初公演を行う。作品は創作劇「はしり星にのって~あの空となり海となり~」。16日にマティダ市民劇場で最終リハーサルを行った団員たちは「アララガマ魂を見せたい」と意欲的だ。2日間で計3回の公演。約200人が入る劇場だが、関東宮古郷友会などの協力もあり、チケットはほぼ完売の見通しという。
「はしり星-」は2012年に立ち上がった同劇団初のオリジナル劇。
これまでにも「ゆうたっちょの中学生絵日記」「チェンジ・ザ・ワールド」を上演した。
「はしり星-」は現代の宮古島が舞台で、ウリガー(降り井)に居合わせた少年少女たちが、100年に1度の大流星群が降る時刻に昔の宮古島の人に出会い、島の歴史や文化を学んでいく。
今年1月のマティダ市民劇場での初公演では、子供たちの高い演技力と地域のアイデンティティーが強く印象づけられたストーリーで感動を呼んだ。
今回は地元を飛び出しての初の公演。
演出担当の杉本孝司さん(東京芸術座)は「自分たちの演技がどこまで通用するのか、期待と不安が交錯していると思う。ちやほやされて見てもらうのではなく、責任を持って演じてほしい」と話した。
「東京に住む宮古出身者も大勢見に来る」と杉本さん。「どんな困難な時にも生き抜いてきたのが宮古の人の神髄。故郷の子供たちが演ずる劇を見て、自身のアイデンティティーを再認識するはず。公演は、本土で頑張っている宮古出身者たちへの応援歌にもなる」と語った。
劇中には宮古方言や宮古民謡も多く出てくる。ポスターなどには「宮古人ぬ話(みゃーくぴとぅぬぱなす」と刷り込むなど「宮古色」を前面に出している。
リーダーの池田怜奈さん(宮高2年)は「メンバーは演技力や度胸もついてきた。宮古の元気さやパワフルさを見せたい」と話した。
会場は東京都杉並区にある「座・高円寺1」。26日は午後2時と午後7時開演の2回公演。27日は1回公演で午後2時開演。チケットは全席自由で1000円。