波照間のお年寄り来島/池間で民泊交流
医師同伴要介護者も/受け入れ家族と対面式
日本最南端の「波照間島(八重山郡)」のお年寄りが19日来島し、池間島で民泊交流した。来島したのは小規模多機能型居宅介護事業所「すむづれの家」の利用者ら約40人。医師や保健師らが同行し、要介護者をも島外の旅に連れ出した。池間公民館で交流会が開かれ、波照間のお年寄りたちは土産に唄、三線、踊りをプレゼント。池間の皆さんは伝統芸能の「クイチャー」を踊り歓迎した。
今回の交流は3年前に「すむづれの家」が開所した時、同施設の職員がNPO法人いけま福祉支援センター(前泊博美理事長)で研修したのがきっかけとなった。
池間島と波照間島は、池間の人たちが製糖期に出稼ぎに行くなど、経済的なつながりも深い。「すむづれの家」の利用者に「どこに行きたいか」とアンケートを取ったところ、宮古島を希望する人が多く、今回縁のある池間島民泊が実現した。
一行は午前9時45分に波照間島を出発し、石垣空港で飛行機に乗り午後4時すぎ宮古空港に到着した。
池間島離島振興総合センターでは、民泊受け入れ家族との対面式が行われた。池間島の家族らは一人一人と握手を交わし歓迎した。
前泊理事長は「島を出ることが難しい皆さんが、よく池間島まで来てくださった。池間島の心と池間島ならではの料理でもてなしたい。長生きして何回も来てほしい」と来島を喜んだ。
交流会は会場を池間公民館に移して開かれた。
舞台は「波照間島節」で幕を開けた。この日のためにと練習を重ねてきた皆さんの唄、三線は息ぴったり。歌い終わると、会場のみんなが大きな拍手を送った。続いて宮古民謡の「なりやまあやぐ」「デンサ節」「おとめ心」「美ら清ら宮古島」「安里屋ユンタ」などが披露され、盛り上がった。