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社会・全般
地域に根ざした保健看護をめざして/県立看護大の実習
実習生3年間で220人来島
島しょ環境を生かして学ぶ保健看護の教育実践として県立看護大学が文部科学省の助成を受け2008年から3年間、「質の高い大学教育推進プログラム」(GP)を展開している。宮古へは3年間で延べ人数220人が実習で来島する予定。これまで170人余が入り、民泊で地元の人たちと触れ合いながら病院や福祉事業所などで生活者の視点と協働能力をはぐくむ体系的な臨地実習を行っている。宮古では受け皿として、「実習推進員会」と「実習連絡調整会議」、「住民ボランティア・みゃーくの会」を結成して、23人の委員がそれぞれの役割を担い学生たちをフォローしている。
住民ボランティアが受け皿に
民泊でお年寄りと触れ合う
今回のねらいは、「地域の特徴を理解し、その地域にあった看護ができること」「多様な職業の人々と仕事をする中で看護の役割を果たすこと」など。宮古でもこうしたことに対応して、地域活動コーディネーターと実習コーディネーターがプランを組み、病院や事業所での実習、民泊・送迎・講師ボランティアの協力などきめ細かな活動を実践している。
9月5日から4泊5日の日程で来島した学生は6人。2年次で実習科目は「老年保健看護Ⅰ」。5日夕宮古入りした学生を迎えたのは、「みゃーくの会」などボランティアの皆さん。空港で歓迎会を行った後、送迎ボランティアが学生たちをそれぞれの民泊先に届けた。翌日から実習に入る。
6日は、平良老人福祉センター(市社協平良支所)で「地域福祉活動研修会」に参加。この日は、神戸市須磨北須磨団地自治会の西内勝太郎会長と、北須磨保育センター「こんにちは友が丘」の松生胖(まついけゆたか)施設長が来島し、震災後の住民の取り組み、推進しているボランティア団体の事例などを報告した。
西内会長は「町づくりは人づくり」のテーマで講話、地域安全町づくりのポイントは、「自分たちの町は自分たちで守る」ことを目標に、町を美しく保ち、あいさつで声を交わし合い、隣近所仲良くすることが大事と話した。また、町のキャッチフレーズを紹介し、「あ…明るく元気に い…いつでも さ…先に つ…続ける」として、あいさつの大切さを訴えた。市社協の取り組みについては、事務局長の下地信広さんが報告した。
7日は、狩俣の「生きいき教室」で実習、お年寄りたちと交流した。8日は、城辺の生きいき教室で実習。お年寄りの送迎から始まり、室内レク、屋外でのゲートボールなど、学生たちはお年寄りのペースで楽しく交流した。この日の夕方、民泊の山本南さんと勢理客美沙子さんは城辺の伊礼トヨさん(92)や平山美智子さん(75)と交流、伊礼さんの娘・安慶田幸子さんの郷土料理でもてなされた。
9日は、全員で荷川取公民館の生きいき教室に参加、お年寄りたちと塗り絵を楽しんだり、健康体操で体をほぐしたりうち解けた。こうして、老年保健看護の佐久川政吉講師と学生6人はこの日の夕方帰途についた。