がんずううやき
2014年10月30日(木)8:55
天願 福一さん(87歳)(伊良部字佐和田)
「恋愛楽しかった」
「人生の中で一番楽しかったのは、結婚前の恋愛でした。3年くらい恋愛は続き、お互いの両親の許しを受けて結婚した」と照れながら振り返り、そばで聞いていた同窓生の妻サダ子さんは笑顔を見せる。
天願さんは、8人きょうだいの長男で上から2番目に生まれた。伊良部国民学校を卒業すると、農業で家計を立てる両親の手伝いをした。サトウキビを原料にした黒糖作りに汗水を流した。
「当時はキビを圧搾するサーターグルマ(砂糖車)を借りてきて、三つの歯車の心棒は馬に引かせて回転させた。歯車の間にキビの茎を差し込んで搾り、絞り汁は大きな鍋で煮詰め黒糖に仕上げた」と話す。
多量の黒糖は、伊良部南区の渡口の浜を母港にしていた連絡船に乗せ、宮古本島の平良港まで輸送した。
「黒糖の取り引きは父がしていたので、詳しい取引額は分からない。しかし、父の手元に大金が入り、帰宅する時はとても母が喜んでいた」と回想する。
「マグロの刺し身や妻の手料理が大好き。これが健康を保つ秘けつだ」と笑った。
子供5人、孫10人、ひ孫7人。
1927(昭和2)年8月20日生まれ