喉頭摘出者の悩み語る/県身障者福祉協会主催
音声機能障害で公開講座
一般公開講座「喉頭がんによる音声機能障害者が悩み抱える課題」(主催・県身体障害者福祉協会)が17日、県宮古合同庁舎で開かれた。日本喉摘者団体連合会沖縄県友声会の田名勉会長が、自身が体験した喉頭全摘出者の悩みや苦しみ、サポートの必要性などを語った。
十数年前に喉頭がんのため喉頭を全摘出した田名会長。声を失ったショックに打ちひしがれていたところ、トレーニングで声帯がなくても声が出せるようになることを知り、前向きな気持ちになれたことを紹介した。
その一方で、喉頭摘出により口は食事専用となり、呼吸用に鎖骨付近に開けられた気管孔に少しでも水が入ると咳き込み苦しくなることや、においを感じなくなる、息が止められないため力んだり力を出すことができないなど、日常生活の中で多くの不便が生じる現実を説明。手術時や退院時、病院からそのようになるとの説明を受けていなかったため、一つ一つの問題を自分でクリアしてきたことを振り返るとともに、説明やサポートの必要性を指摘した。
音声機能障害者は外出しなくなる傾向にあると話す田名会長。「人口喉頭などなどで積極的に人とコミュニケーションをとるべき」と呼び掛けた。