かん水作業が終了/市干ばつ対策会議
宮古島市の干ばつ対策会議が18日開かれ、少雨の影響で先月中旬から実施されてきた大型トラックによるかん水作業を終えることを確認した。16、17の両日に雨が降ったことや、今後の気象条件などを踏まえて判断した。かん水はサトウキビ畑を中心に行われ、開始から約1カ月間で稼動したトラックの台数は延べ2951台に上った。宮古島地方では21、22の両日ともに雨が予想されており、少雨傾向の解消が期待される。
対策会議ではかん水の実施状況を確認。沖縄製糖管内では先月18日から今月16日までの間にトラック1333台分、宮古製糖管内では同じ期間に1618台分のかん水が行われた。
16、17の両日の降雨を受けて農家のかん水申し込みがなくなったため干ばつ対策会議を招集。全会一致で終了することを決めた。
2日間の各地の雨量は宮古島地方気象台の調べで▽平良11㍉▽城辺14㍉▽下地島13㍉▽多良間仲筋12・5㍉-となっている。
会議で宮古製糖の担当者は「干ばつ気味であることは間違いない」と前置きした上で「ここでいったん閉めても良い」と述べた。
沖縄製糖の担当者も「1カ月のかん水である程度落ち着いた。トラックからタンクも下ろしている」と話して終了に同意した。
そのほか市農政課が「新植夏植えほ場の大きな被害が懸念されたが、想定よりは抑えられている」などと報告。これらの現状もかん水終了の根拠となった。
今回のかん水は、先月の少雨と、同12~13日に接近した台風19号によって吹き上げられた塩がサトウキビの葉に付着していることなども想定し、かん水で塩を除去する作業も兼ねた。
かん水の費用は1台当たり3500円。このうち2000円が補助、農家は1500円を負担した。
少雨被害は城辺地区の保良や吉野、仲原、西東、七又、皆福のほか平良地区の狩俣でも確認された。これらの地域では葉が緑から茶に変色。特に海岸沿いのほ場で被害が大きかった。