コーラル社 市持ち株6000株を譲渡
沖縄製粉と基本合意契約交わす
コーラルベジタブル社(社長・下地敏彦市長)の株式6000株を沖縄製粉(竹内一郎社長)に譲渡するための基本合意契約締結式が21日、市平良庁舎市長室で行われた。両者が署名押印した書面を下地市長と沖縄製粉の宮平武美専務が取り交わした。同基本合意契約の締結によって仮契約がなされ、12月中旬に予定する株式譲渡本契約に向けて、沖縄製粉はコーラル社の細かな経営、財務調査などの内部調査を開始する。
コーラル社の株譲渡により、実質的な経営権は沖縄製粉に移ることになる。締結式で下地市長は「これまで第3セクターという形でコーラル社を運営してきたが、販路拡大などにはどうしても限界があった。沖縄製粉には事業を引き継いで頂けるということで大変感謝している。同社の営業力で宮古島産のアロエ製品を広く販売してほしい」と述べた。
宮平専務は「役員会でも自社の販売ルートを使って、コーラル社の製品を県内に広く周知し、生産拡大にまでつなげていくことで一致している。勉強しつつ期待に添えられるよう努力していく」と述べた。
沖縄製粉は既にコーラル社が抱える累積赤字などの財務内容は把握しているが、運営資金の調達などに係る詳細な調査を要することから、同日の基本合意を踏まえて、社内の内部調査などを実施する。
宮平専務によれば、農産物の6次産業化は同社でも取り組んでおり、志す事業が同じであることなどから、事業引継ぎに応じたという。同社では宮古島産紫イモの「ちゅら恋紅」の製品化と販売を行っており、順調に売上を伸ばしている。アロエベラについても戦略的に販路を拡大していく考えだ。