障害者の観光考える/沖縄観光バリアフリー
講演やワークショップ開催
沖縄観光バリアフリー推進を考えるワークショップ(主催・県文化観光スポーツ部観光振興課主催)が11日、宮古空港ターミナルビル会議室で開かれた。観光や福祉事業者、障害者らが参加。「バリアフリー旅行」商品を提供するNPO法人しゃらく(神戸市)代表理事の小倉譲氏による講演や、沖縄観光とバリアフリーについて考えるワークショップなどが行われた。
講演で小倉氏は、認知症を患っていた自身の祖父が旅先で知り合った人との交流で認知症が完治したことをきっかけに、付き添い介護付きの「バリアフリー旅行」商品を提供するNPO法人の旅行社を立ち上げたことを説明。ターゲットは主に要介護度が3から5の高齢者で、8割の人はその人の障害に応じたオーダーメイド旅行を選択している状況などを語った。
障害者であっても、その人の介添えの要望に応えることができれば旅行することは可能との考えを示す小倉氏。「何かがあった時の対応を必ず考えておくことが必要」と指摘した上で「配慮が必要とする人を相手にする場合、先入観を持って見てはいけない。とにかく聞くことが大切」と強調した。
講演終了後のワークショップでは、沖縄でのバリアフリー観光を考えた場合の課題や解決策について参加者が意見を交わしたほか、空港でのフィールドワークも実施。講演前には県子ども生活福祉部障害福祉課の石川香那広域相談専門員が昨年10月に交付された「県障害のある人もない人も共に暮らしやすい社会づくり条例」について説明した。