辺野古阻止「県政運営の柱」/県議会代表質問
公約実現に全力/翁長知事が座喜味氏に答弁
【那覇支社】県議会(喜納昌春議長)の12月定例会は16日、代表質問を行い、座喜味一幸氏(自民)ら与野党5会派の6氏が登壇した。座喜味氏が知事選の結果の感想と今後の県政運営に向けた決意を求めたのに対し、翁長雄志知事は「知事選で有権者多数の支持を得て当選した。142万県民の知事として、その責任の重さに改めて身の引き締まる思い」と述べ、「県民が誇りある豊かさを手にしていけるよう議員各位や県民と心を一つにして全力で県政運営に取り組む」と意気込みを語った。
さらに、「保革を乗り越えオール沖縄で普天間基地の閉鎖・撤去、県内移設断念、オスプレイ配備撤回を訴えてきた。今後は支援してもらった与党と連携していく」としながら、「県政のいくつかの重要な課題では、与野党問わず私の考えを率直に申し上げ、協力をお願いしていきたい」と述べた。
翁長氏は保守の政治家として日米安全保障体制の必要性は理解するも、なお国土面積の約0・6%である沖縄に全国の米軍専用施設の74%が存在する状況は「異常としか言いようがない」と指摘した上で、「日本の安全保障が大事なら日本国民全体で考えるべきだ。認められない不条理なものについては、問いただしていく」と述べた。
座喜味氏が「辺野古移設を阻止できれば普天間基地はなくなるのか」とただすと、「世界一危険といわれる普天間飛行場の固定化は絶対に許されない。危険性の除去とはいえ沖縄に代替施設を考えるのは大変理不尽だ。辺野古に新基地を造らせないことを県政の柱としたい」と強調し、「政府は安全保障の負担は全国で担うべきとの認識のもと、同飛行場の早期返還に取り組んでほしい」と訴えた。 辺野古埋め立て承認について、「県がなした行政行為を外部の専門家に検証させることに矛盾はないか」と追及したのに対し、安慶田光男副知事は「その過程に法的な瑕疵(かし)がないか専門家の意見も踏まえて検証していきたい」と述べるに止めた。
離島振興について、浦崎唯昭副知事は「離島の魅力的役割である離島力は、沖縄の未来を開くソフトパワーの一つ。今後は離島力の向上に向けて、定住人口を増加させる魅力ある生活環境の整備、特色を生かした産業に取り組みたい」と述べた。