海の人身船舶事故 宮古、死亡者数が倍増/第11管区海上保安本部
県全体は過去10年で最多/2014年事故発生状況
第11管区海上保安本部は5日、2014年1月1日から12月31日までの管内(県内)の人身、船舶事故の発生状況(速報値)を発表した。それによると、人身事故者は前年よりも31人多い195人で、船舶事故は前年から30隻増の103隻だった。人身、船舶事故ともに、過去10年間で最多となった。このうち宮古島海上保安署管内の人身事故は15人で前年と比べほぼ同数だったが、死亡者は5人多い11人となった。遊泳中が8人、シュノーケリング中が3人だった。船舶事故は10件だった。
船舶事故10件の内訳は乗り上げが2件、機関故障が4件、運航阻害が2件、浸水1件と爆発が1件だった。
一方、第11管区海上保安本部管内では、人身事故者は195人で、前年同期に比べ31人増加した。死亡者は67人で、前年に比べ5人増加した。
事故者のうち、観光客によるものが57人(うち死亡者14人)で事故者全体の約6割、死亡者の5割が県外からの来沖者だった。
事故者を年代別に見ると、シュノーケリング中の20代、磯遊び中の60代以上の事故が最も多かった。死亡者は60代以上が全体の約4割を占めた。
このうちマリンレジャーに伴う事故が96人(うち死亡者28人)、海中転落などマリンレジャー以外の事故は54人(うち死亡者34人)と乗船中の病気や負傷など船舶海難によらない乗船中の事故が45人(うち死亡・行方不明者数5人)だった。
また、2014年の船舶事故は103隻で前年に比べ30隻増加し、過去10年間で最多となった。このうち、大型台風が沖縄本島に上陸・接近したこともあり、台風下における船舶事故が7隻と、前年よりも6隻増加した。
第11管区海上保安本部は2014年のマリンレジャーによる人身事故が大幅に増加したことを受け▽県外観光客への事故対策▽遊泳中(特にシュノーケリング中)の事故防止対策▽報道機関を通しての安全啓発-などを重点的に取り組むとしている。