静岡で中間養生へ/宮古島産海ぶどう
西光エンジニアリング 販路拡大に期待
西光エンジニアリング(本社静岡県藤枝市)の岡村邦康社長が28日、市役所平良庁舎に長濱政治副市長を訪ね静岡県水産技術研究所で可能性調査を実施してきた「宮古島産海ぶどうの駿河湾深層水による中間養生」の中間報告を行い、十分に可能であることを報告した。これにより、宮古島産海ぶどうをより新鮮な状態で静岡を含む首都圏でも提供できるほか、販路拡大も期待できるとしている。
岡村社長は「中間養生の試験で可能であることを確認した。今後、開設予定のアンテナショップから宮古島産海ぶどうを流通する計画を進めている。さらに、3月ごろを予定しているアンテナショップ開設時にはその周辺で宮古島の物産をPRする『宮古まつり』を計画しているのでぜひ、市の関係者も出席してほしい」と呼び掛けた。
同社はこれまで焼津市にある「県水産技術研究所」の技術協力を受けて駿河湾深層水での海ぶどうの中間養生試験を実施してきた。
深層水で中間養生することで海ぶどうの劣化を抑え、より新鮮な海ぶどうを首都圏でも提供できるとしている。
現在の海ぶどうの流通は、宮古島市から早朝に出荷すると2日目の午後に静岡着する。出荷時の賞味期限は6日で、静岡での店頭販売は出荷から3日目となることから店頭に並ぶころにはすでに賞味期限は残り3日となる。
店頭販売3日目には賞味期限残り1日となり、30%の値引きで販売。4日目には処分価格として50%値引きで販売され、5日目には廃棄処分となっている。
しかし、宮古島から出荷され静岡着後に養生水槽に入れられ、駿河湾深層水で中間養生を実施すると、出荷から3日目の店頭販売初日が賞味期限6日のスタートとなり、販売期間が確保できる。
さらに、賞味期限2日残しで売れ残った商品は回収され、別の養生水槽に入れられ加工用にも使用される。
中間養生は焼津市で行われ、アンテナショップは藤枝市に設置される予定。
取り組みの概要説明とまつりへの参加要請を受けた長濱副市長は「中間養生が可能だと分かって良かった。まつりには関係部局の誰かが行けるようにしたいのでこまめに連絡してほしい」と述べた。