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環境・エコ
2015年2月21日(土)9:00

防除効果を最大限に/イネヨトウ交信かく乱法

誘引剤設置状況を確認


フェロモンチューブの設置状況を見て回る関係者=20日、平良狩俣地区

フェロモンチューブの設置状況を見て回る関係者=20日、平良狩俣地区

 国内最大規模で実施されているイネヨトウ全島防除で、JA、製糖工場、行政など関係団体が20日、交信かく乱法で使用するフェロモンチューブ(誘引剤)が正しく設置されているかどうかを調べるパトロールを実施した。防除効果を最大限に発揮するため、設置に問題があるほ場については再設置を促す方針だ。



 全島防除は、サトウキビを食害するイネヨトウの幼虫発生密度を抑えることが目的。成虫の雌のフェロモンを染み込ませたチューブをほ場に設置し、雄を誘引して交尾を阻害する。


 防除対象面積は6050㌶。今月4日から各地で設置作業が行われている。


 パトロールの出発式が県宮古合同庁舎で行われ、JAおきなわ宮古地区営農振興センターさとうきび対策室の砂川富雄室長は「チューブが正しく設置されているかどうかを調べた上で関係団体が情報を共有し、それを農家にフィードバックしていきたい」と述べ、防除効果の最大化を図るべく協力を呼び掛けた。


 パトロールの参加者は班ごとに担当地域を回って設置状況を調べた。設置場所をはじめ、チューブにたるみがないかどうかなどを詳しく点検して回った。
 チューブは竹の支柱に縛り付け、フェロモンが畑全体に行き渡るように設置する。地上数十㌢の高さに張り巡らせることが理想的だが、中には地上すれすれの位置に張ったり、通常の農作業に影響を及ぼす場所に設置したりする農家が見受けられるという。
 さとうきび対策室では①フェロモンチューブの正しい設置②チューブの配布を受けたら速やかに設置③未収穫のほ場でも収穫に影響が出ない範囲で設置し、収穫後に位置を修正する-ことを呼び掛けている。


 イネヨトウはメイチュウ類に分類され、その幼虫がサトウキビの茎内を食害して芯枯れ等の被害を引き起こす。宮古、八重山地区を含む県内の広い範囲で被害が確認されている。


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