経済工務委員会 委員長選任で混乱
与党と対立議員が衝突/「主導権」巡り、せめぎ合い
開会中の市議会3月定例会は5日、市役所平良庁舎で各委員会が開催された。経済工務委員会では、議員資格を巡る問題で委員長の西里芳明氏が前日に提出した辞任願いについて協議し、全会一致で承認した。しかし、新委員長を決める互選で紛糾。与党とそれに対立する議員が互いに委員長職は受けないとの主張で衝突。結局、この日の決着は困難との判断で、週明けの委員会で再度協議することとなった。混乱回避を目的に出された西里氏の辞任願だったが結局、混乱は避けられなかった。
西里氏を巡っては昨年12月の定例会で議員資格を審査する特別委員会が発足。今年2月末まで8回の議論を重ね、与党による強行採決の結果「議員資格は有する」との判断となった。
この日の委員会では、最初に西里氏の辞任願について意見が求められ、新里聡氏が「不信任決議を出したいと思っていたが、辞任願を申し入れている場合は不信任決議を先議することはできないとしているので、納得はいかないが認めることにした」と述べ、全会一致で西里氏の辞任届けは許可された。
しかし、この辞任に伴う委員長互選で問題が発生した。
これまでの経済工務委員会の構成は、与党多数だったが、今回の西里氏を巡る問題でその構図は崩れた。
構成する8人の現在の状況は、与党側が西里氏、仲間則人氏、下地明氏、下地勇徳氏の4人。それに対立する側が仲間賴信氏、新里聡氏、下地智氏、國仲昌二氏の4人で同数となっている。
この状況で委員長を出した側は、委員会内で少数となり、付託議案採択の際に主導権を失うことから互いに委員長職については受け入れられないとの姿勢となった。
指名推薦では、与党側から新里聡氏を推薦する声が上がったが、新里氏はこれを拒否。これを受けて投票による選出となった。
投票の結果、新里氏と下地勇徳氏が4票の同数となり、くじ引きによる抽選となった。
抽選の結果、新里氏が当選となったが、新里氏は委員長就任を辞退し、再び振り出しに戻った。
与党側もそれと対立する議員側も委員長就任拒否を固持していることから、議論は進展せず結局、週明け9日に再度、委員長の選出について協議することとなった。