津波避難施設工事に着手/伊良部南区
3階建て、総事業費8400万円
市(下地敏彦市長)はこのほど、南区の東地区構造改善センターが建つ敷地内で伊良部地区津波避難施設工事を本格的に着手した。鉄筋コンクリート造り3階建て、9月前後に完成予定。一括交付金を活用した総事業費は約8400万円。市では「津波災害から市民の生命を守り、研修を通して防災知識の高揚を図っていくことが期待できる」と効果を述べている。
今月14日に基礎コンクリート打設工事が行われた。現場はこれまで駐車場の一部として使用され、海抜4・36㍍。3階建て建物の高さは8㍍以上を計画。1階部分は倉庫、駐車場にし、2階部分には壁はなく、3階部分と屋上は避難ステージとしての機能を備える。延べ面積402・4平方㍍、利用可能人数約280人。
付帯設備には施設への入口に誘導標識・照明、発電機などを計画。さらに簡易トイレ、発電式ラジオ(電灯、携帯などへの充電機能)、歩行が困難な人の移動に利用されるリヤカー、毛布、水、乾パンなどを常備する。
市では「南区は海抜の低い地域であり、津波から対応できる建物の整備が必要」と背景を強調している。