「トマトランドみやこ」が落成/みやこ福祉会
障害者の自立を支援/鉄骨ハウスでポット栽培
みやこ福祉会(伊志嶺博司理事長)が運営する「トマトランドみやこ」の落成式が日、平良字西原に設置されたトマト栽培施設で行われた。同施設は、同福祉会を利用する障害者の処遇向上などを目的に設置されたポットファーム施設で、コンピューター制御で大玉トマトを栽培。収穫されたトマトはすでに宮古のサンエーで販売されおり、生産が安定する4月ごろには県内全域のサンエーで販売される予定。
あいさつで伊志嶺理事長は「この施設ではポットファーム栽培システムを導入にして周年を通して安定的に生産販売を行っていく。その過程で障害の特性を考慮した適材適所の配置にも気を配って障害者の作業能力向上も図りたい。さらに、販路もサンエーと連携協力しているので利用者の賃金アップにも貢献したい」と述べた。
来賓祝辞では下地敏彦市長から「この栽培施設は『利用者の処遇向上』を目的に設立されたとのことで、利用者の収入や働く喜びが増すことが期待されている。市としても障害者の自立と社会参加の実現に向けて支援していきたい」とのコメントが寄せられた。
また、販売を行うサンエーの中西淳専務取締役は「私たちは販売という形でしっかりバックアップしていくので、この施設がサンエーと一緒に継続して発展していくことを願っている」と述べた。
そのほか、地域を代表して西辺自治会の山村日出男会長と親の会を代表して本永安子さんが、施設の稼働に連動した地域の発展や障害者の自立と社会参加に期待を寄せた。
この施設は、20㌃の面積に2棟の鉄骨ハウスが設置され、その中には約5000個ポットが並んでいる。
ポットには腐葉土が入れられ、作物を点滴かんがいで育てる養液土耕栽培が行われている。
それぞれのポットはセンサーで肥培管理されるほか、コンピューター制御で安定的な生産を目指すとしている。
現在は昨年末に定植した大玉トマトが収穫時期を迎えており、これから7、8月ごろまでに60㌧の収穫を見込んでいる。
落成式後には祝賀会も行われ、みやこ福祉会の利用者らによるエイサーの演舞などで同施設の落成を祝った。