「市の責任も重大」/市議会一般質問
兼業問題で新城氏が追及
新城元吉氏は20日の市議会(真栄城徳彦議長)3月定例会一般質問で、地方自治法第92条の2に規定する議員の「兼業禁止」について「西里芳明氏が会社役員であり議員であるということは知り尽くしていたはず」と述べ、「市当局も法令を無視した重大な責任がある」と指摘した。長濱政治副市長は、西里氏の「兼業」については「昨年12月市議会で初めて知った。分かっていて(業者指名を)やったわけではない」と答弁した。
新城氏は「市と西里氏は数年にわたって工事の発注、請負関係があったと思う。その際、業者登録に基づく届け出書類などが提出されているはず」とし、「当局が知らなかったということでは済まされない。指名の時に資格審査をやっているはずだ。それには役員であること、それから経営管理責任者であることが必ず記載されている。十分知り得る機会はあった」と指摘した。
長濱副市長は、市が建設工事を発注する際の業者の指名については▽地方自治法施行例▽指名競争入札の参加者の資格▽市建設工事入札参加資格審査▽業者選定等に関する要項▽宮古島市建設工事指名業者選定委員会要項-に基づいて行っていると説明。「去った12月議会で仲間賴信議員が通告した議員の兼業禁止と業者指名方法があったことから担当課にその実情を確認した。その中で、入札参加願いの添付資料として法人の登記簿謄本が提出されているとの報告を受けた。その際に当該議員(西里氏)が取締役に就いていることをその時初めて知った」と答弁した。
さらに長濱副市長は「地方自治法で指名業者を定める資格要件を満たしておれば、必然的に入札参加願いは通るということになる。その中の付属資料として法人の登記簿謄本が提出される。これはちゃんとした法人登録している会社かという確認だけ」と説明した。
その上で長濱副市長は「千とか2千の事業者が入札参加願いを出してきた場合、その全ての業者について議員が入っているのかどうかをチェックするということまでやらなくてはいけないという話になる。もしそうなったとしても、実際に兼業禁止に当たるかどうかの判断は議会でするわけで、その時の議会の判断ということになる」と話した。
新城氏は「発覚してから分かったというのは青天の霹靂(へきれき)。これは議員以上に重大な責任として許し難い答弁だと受け止めている」と述べた。