上程全議案を可決/市議会3月定例会最終本会議
ドーム型施設事業は賛否
宮古島市議会(真栄城徳彦議長)3月定例会は25日、最終本会議を開き、上程議案の表決を行った結果、いずれも原案通り可決した。スポーツ観光交流拠点(ドーム型イベントホール)事業工事請負費を含む2015年度一般会計補正予算案と大型事業が追加される新市建設計画の変更については、市の財政規模に比べ事業費が膨大すぎるなどとして野党議員ら一部議員が反対を表明したが、賛成多数で承認された。
最終本会議では、総務財政、文教社会、経済工務の常任3委員会委員長が付託議案の審査結果を報告。陳情を除く全議案を原案通り可決したことを説明した。
15年度一般会計予算案については亀濱玲子氏が「スポーツ観光交流施設は市の財政体力に対し身の丈ほどの予算になっていないし、当初から赤字が見込まれている。それを議会が通して良いのか」との考えを示すとともに、給食センターに正規職員が1人しかいないことや用務員の全校配置がなされていないことなどを指摘し「予算配分に大いに疑問がある」として同案に反対する立場を示した。
それに対し、同議案を審査した総務財政委員会の委員である濱元雅浩氏は「スポーツ観光交流施設に関しては今後も当局にしっかりとした説明を求めるという意見の中で、全体の予算は通していこうとなった」と委員会での協議内容を説明し、賛成を表明。賛否が分かれたことから挙手による採決を行った結果、賛成多数で可決された。
新市建設計画の変更については國仲昌二氏がリーディングプロジェクトに市役所総合庁舎、博物館、総合体育館の整備が追加されていて約92億円の事業費が見込まれていることについて「現在、建設中のスポーツ観光交流施設と建設予定の未来創造センター、保健センターを加えると200億円近い事業費が予想され、現在の市の財政能力をはるかに超えるもの。財政悪化することは明らかと言わざるを得ない」と反対の考えを示した。
それに対し濱元氏は「合併特例債の5年延長ということも踏まえ、当局としてしっかりと将来像を見すえるという一歩を踏み出した計画」などとして賛成を主張。採決の結果、賛成多数で可決された。
市介護保険条例の一部を改正する条例については上里樹氏が反対を表明したが賛成多数で可決となった。