観光地のトイレ整備を/市議会保守系議員団
安全、快適へ改善求める/市に観光振興で提言書
市議会の保守系議員団(平良隆会長)と公明党宮古支部連合(富永元順支部長)は8日、下地敏彦市長に観光地におけるトイレの改善策を求める提言を行った。提言では、さらなる観光振興に向け、高齢者や身障者対応や女性が利用しやすいデザインの検討のほか、毎日清掃できる体制づくりを構築し安心、安全なトイレの整備を求めた。
同議員団は、3月25日に伊良部島の観光地を回り、周辺のトイレやシャワー室の状況を視察。観光客50万人を目指している島の受け入れ体制が整っているかどうかを調べた。
今回の提言は、その視察を通して、観光地におけるトイレの課題解決に向けた提案をまとめた。
提言書では課題として、建物の老朽化や和式便器があることを指摘。利便性や快適性、維持管理性、防犯・安全性、バリアフリー化などが求められるとして、年齢や障害の有無にかかわらず、誰でも利用できる「ユニバーサルデザイン」への改善を強調した。
その上で、①総合的なトイレの整備計画②維持管理の総合的な見直し③環境の整備④安心、安全なトイレ、快適性の追求-の四つを提言した。
具体的には①については池間大橋橋詰のトイレの位置の検討や、トイレ待ちをする女性に配慮したデザイン、オストメイト(人工肛門保有者)の目線に立ったトイレマップの作製などを示した。
提言書にはまた、地域での管理を促し「地域にあるトイレは自分たちのトイレという意識付けも必要」だとした。
提言を受けた下地市長は「観光振興はわれわれの政策の重要課題。どうしてもトイレはしっかりした物を作らないといけないと思っている」と述べ、前向きに取り組んでいく考えを示した。
下地市長は関連して、海岸の漂着物を清掃する予算については、市民や観光客に負担してもらう「環境未来税」の条例制定を提案。「財源を新たに作って島の美化に充てていきたい」と話した。