戸原初V「夢見心地」/第31回トライ大会
上位入賞者が共同会見/激戦を振り返る
第31回全日本トライアスロン宮古島大会の上位入賞者9人による共同記者会見が20日、市総合体育館で行われ、それぞれ前日の激戦を振り返りながら互いの健闘をたたえ合った。総合初優勝を決めた神奈川の戸原開人(26)は「今は達成感に満ちあふれている。夢見心地で最高の気分」と喜びをかみしめた。
会見には戸原をはじめ、総合2位のライアン・クロス(オーストラリア)、3位のビクター・アロシュン(ウクライナ)、4位のベンジャミン・ウイリアムス(アメリカ)、5位の西内洋行(兵庫)、6位の山本真二(沖縄)、女子優勝の酒井絵美(群馬)、2位の石井麻実(東京)、3位のジュリア・ボーン(ドイツ)の計9人が参加した。
「タフなレースだった」-。それぞれ終日吹き荒れた強い風に最も苦しめられたと明かした。
戸原は「スタート時は雨が降り、伊良部大橋の横風はすごかった。バイク、ランの時も風が強く、最後までタフなコンディションだった」と振り返った。
前回優勝のウイリアムスも「風が強くてバイクを踏み込めなかった」と話し、今大会3位のアロシュンも「風がじゃまをした」と厳しい気象条件を挙げた。
そんな悪条件の中でも、それぞれベストを尽くしたと充実の表情を見せた。
クロスは「天気が悪かったが気持ちを切り替えた。集中してレースに入り、昨年大会より順位を上げられたことは良い結果」と振り返った。
西内は「スイムがない。暑くない。風がない。ぼくにとっては苦手なコンディションだったが、前回のデュアスロン12位から5位まで上げることができた。満足している」と笑顔だった。
山本は「トップ6という目標を達成できてほっとしている。もっともっと強くなりたい」と話した。
4大会ぶり3度目の優勝を飾った酒井は「今朝の新聞を読んで優勝の実感が湧いてきた」と笑顔。2位の石井は「タフなレースだったが、充実した1日だった。準優勝はうれしい」、3位のボーンも「3位入賞はうれしいし、良い経験になった」と話した。
入賞者の多くが新コースとなった伊良部島も含めて熱い声援に感謝した。戸原は「こんなにもホスピタリティーを感じるレースはどこにもない」。酒井は「伊良部島の人たちの応援は熱狂的だった」と話した。