新鮮な海の幸求めて/伝統のサニツ
各地で潮干狩り満喫
宮古の伝統行事「サニツ(浜下り)」に当たる旧暦3月3日の21日、家族連れらが干上がった浅瀬やサンゴ礁に繰り出し、潮干狩りを満喫した。女性たちは、昔から伝わる海水に足を浸して汚れを払うミナンガハナ(三波の花)で3回波頭をすくって手や顔などを洗って全身を清めた。
この日は曇り空の天気となり、涼しい潮風が吹いていた。
市民らは伊良部島・下地島周辺の海岸やサンゴ礁、平良の大浦湾、池間島西側のサンゴ礁、南静園の海岸などに訪れ、貝類などを見つけて歓声を上げていた。
潮干狩りポイントのうち、下地島周辺のサンゴ礁には市民ら約80人が浜下りした。サンゴ礁特有の香りが漂っていた。
佐良浜地区から訪れていた池間勝正さん(57)は家族5人と友人3人でバーベキューや焼き魚、アオリイカの煮付け、サザエのつぼ焼きなどのごちそうを食べながら交流を深めた。
池間さんは「家族や友人とサニツが楽しく過ごされて最高の気分だ。全員が無病息災で健康であることを願った」と笑顔で語った。
一方、平良の大浦湾では、大勢の家族連れが訪れシナ(イソハマグリ)と呼ばれる二枚貝を採取。予想以上の収穫に家族は喜び合っていた。