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行雲流水
2015年4月25日(土)8:55

「報道姿勢」(行雲流水)

 4月17日先週の金曜日、安倍首相と翁長知事との会談が行われた。会談そのものは40分に及んだとされるが、公開されたのは約5分間であったという。会談の冒頭での内容を読売と朝日の2大新聞はどう伝えたか、18日のインターネットの電子版を読んだ

▼読売新聞は首相発言として「普天間飛行場の一日も早い危険性除去は、われわれも沖縄も思いは同じだろう。辺野古への移設が唯一の解決策だ」と話し、「今後も移設作業を進める」考えを伝えた、と報じた

▼朝日新聞は首相の「辺野古への移設が唯一の解決策だ」の発言に対して翁長知事は「(沖縄は)銃剣とブルドーザーで土地を強制接収された。土地を奪っておきながら、嫌なら(辺野古以外の)代替案を出せという理不尽はない」と応じた、と伝えている

▼読売新聞が報道していない沖縄県知事の発言を朝日新聞はリアルに報道する一方で首相発言には触れない。その違いは新聞社の報道姿勢にあるとみるべきだろう。会談内容は事前に論議されてきた事案であり双方の考えも大方わかっている。その場合、記者は取材する前から自分なりの見通しをたててそれに見合う文言を選ぶのが普通だろう

▼それぞれの記事には新聞社としての編集方針と記者の何を伝えるかといった価値判断が大きく作用しているのだ。朝日新聞は政府批判の姿勢を崩すことはないし、読売新聞は政府の説明に重点を置く報道となっている

▼ネット情報には「フェイスブック」という一般の読者が投稿できるコーナーがある。それには、沖縄県知事への批判内容の意見が多くある。

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